20090306から 日常メモ用とか ■日常に思ったことを、メモしていきます。 ■疑心と許容を信仰しています。 ■正しい保障なんて無い。 ■正確さより、人の心を動かすものがあるのも知っています。 ■あと、空想旅行、深夜便.夢旅行とかなんとか。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「なんで、私にそのようなことを?」
フリスはヴィクスへ、冷静に聞き返した。 『まず、聞くべきは恋人のあなたから、だと思ってね。』 「間違っています。 聞くべきはテルナ君、本人からです。」 『あら、そうかしら?』 「あなたは戦略的な動き方をしている。 私を懐柔することができれば、テルナ君を落すことは容易である、と。」 『察しはいいのね。 さすがは、作られた天才。』 「作られたと言えども、A,SH、科学の挑戦として作り変えられた者ではなく、 C,SH、進化を継承する為に作られた者。まして、1からの人造ではない。」 『それは、詭弁じゃないかしら?』 「なら、あなたはごく自然に生まれたのですね。 体をいじったことは?」 『ふふ、中々言うわね。 あるわよ。 代表的なものを言えば、不老不死の体と、無尽蔵の脳。 それを考えれば、あなたなんて可愛いものね。』 ヴィクスは不敵な笑みを浮かべる。 「私の願望を含めた予想ですけど、テルナ君はあなたの申し出を受けませんよ。」 『あら、どうしてそう思うの?』 「テルナ君はあなたのこと、好(よ)く思っているようには見えなかったわ。 知識の女神としては、好ましいと感じているけども、 一人の人間としては、うっとうしいと感じているように、私は見えた。」 『まあ順調。』 「順調?」 『あえてあなたから聞きたかったのよ。彼が、私を好んでいないことを。』 「・・・なぜですか?」 いぶかしげな表情のフリス。 『あなたにも、彼にも、私に依存させない為よ。 人は自らに至らなさを感じた時、完璧なものにすがりつこうとする。 私がこの世界から旅立った後、つまづいたとして私に頼られても、私はどうしようもない。 だから、私に頼ることを癪と思わせていた方が、ずっと好ましい。』 「まるで親かなにかね。」 『あなたも、私の問いで、私に頼りたくはなくなったでしょう?』 「あなたは何でも計算づくですか。 ええ、嫌いになりましたとも。」 『私は言葉だけで、あなたと彼に嫌われたのよ。』 「子供みたいな嫌い方だとは分かってますがね、だからどうだって言うんですか。」 『人を動かすのは、何も物や金じゃない。 人を動かすのは人、心を動かすのは心よ。』 「それは当然のこと。物や金は、方法の補助役でしかない。」 『だから。 彼に、もっと好きになってほしいなら、心を尽くしてあげなさいな。 愛に、確信がないなんて哀しいわ。』 「・・・余計なお世話です。」 そっぽを向くフリスに、ふふふ、とヴィクスが笑う。 PR ![]() ![]() |
P R
カレンダー
カテゴリー
ブログ内検索
カウンター
|